男性にも更年期障害             2022年 5月 9日


(読売新聞 2022年5月6日の記事より引用)

女性は閉経前後に更年期の症状が表れるが、男性も加齢とともに更年期障害が出る場合がある。
男性は高年齢で発症することもあるのが特徴だ。
運動や食事などの生活習慣を見直し、更年期が疑われる場合は早めに受診したい。

男性の更年期外来を開設する東京都新宿区のマイシティクリニックには、50~60代の男性の相談や来院が多い。
60代後半の男性会社員は 倦怠けんたい 感や気力の低下、発汗、性的能力の低下などの症状が数か月ほど続いて仕事を休みがちになった。
クリニックを受診し、男性ホルモンを補充する治療を受けながら、食事などの生活習慣を改善したところ、4か月ほどで回復できた。

男性の更年期障害は、男性ホルモンのテストステロンの分泌低下が大きな原因だ。
20歳頃まで分泌量は上昇を続け、加齢で分泌は緩やかに減っていく。
ただ、家庭や職場の環境の変化やストレスなどから急激に減少すると、様々な症状が出やすくなる。
不眠、発汗などの身体的なものや、イライラや気分の落ち込みなど精神的なもの、勃起不全などが多い。


個人差はあるが、60~80代で症状に悩まされる人も少なくないという。
生活習慣病を抱えている場合も多く、テストステロンの分泌減少に伴う筋肉量や骨密度の低下による骨折なども起きやすくなる。

同クリニック院長の平沢精一さんは「疲れや気分の落ち込みに加え、管理職としてのストレス、退職による意欲の低下、家計の不安などで受診する人が多い」と話す。
コロナ禍で人との交流が減り、ストレスが増加するケースもしばしばあるという。

症状の改善に向け、独協医科大埼玉医療センター教授の井手久満さんは生活習慣の見直しを提案する。

食事面では、テストステロンの分泌を促す成分が多く含まれる食品を積極的にとりたい。
たんぱく質が多い赤身肉、アリシンなどを含むタマネギやニラ、ニンニクなどの野菜、亜鉛などが多い貝類、ビタミンDが豊富なサケなどをバランスよく食べるのが望ましい。飲酒は適量を心がける。

運動は1日30分程度の散歩や軽いジョギングがよい。
激しい運動は逆にテストステロンの低下を招く恐れがあるという。
人と接することも大切だ。
「テストステロンは社会性のホルモンとも言われ、人と会って話したり、趣味やスポーツをしたりするなど、人と一緒に行動すると改善を図れます」と井手さん。

重症化すると回復にも時間がかかる。
専門外来や泌尿器科を受診して相談しよう。
井手さんは「男性は80代でも発症するなど、悩む人の年齢は幅広い。症状も多岐にわたり、更年期と気づきにくい。中高年は漠然と調子が悪いと思ったら、早めに医療機関を受診するとともに、日頃から生活習慣を改善することが大切です」とアドバイスする。









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