生理を正しく理解する

月経のメカニズム

自分の体質を知って健康な身体を作り、妊娠しやすいよう体調を整えるためには、まず女性の生理的メカニズムと月経のサイクルを知ることが大切です。
月経とは、妊娠に備えて増殖した子宮内膜が妊娠が成立しなかった場合、はがれて血液と一緒に排出されるものをいいます。
月経の周期は、通常25~35日(平均28日前後)の間で行われ、月経周期は以下の4期に分けられます。

1,月経期 (周期の始めの3日間~1週間)
妊娠が成立しないと黄体は約14日でしぼんでしまい、卵巣で原始卵胞が発育し始めるのと同時に月経がはじまります。
月経期は女性の生理周期における子宮内膜が再生する過程の前段階です。
つまり新しい一個の卵子を迎えるための、子宮の環境作り・基盤整備の過程なのです
2,卵胞期 (月経期後の1週間~10日間)
視床下部の指令により、脳下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。この作用により、卵巣内では卵胞が発育し始め、成熟した卵胞は自身で卵胞ホルモン(エストロゲン)を作り、分泌し始めます。
卵胞ホルモンは月経で剥がれ落ちた子宮内膜の再生、増殖を促進します。
3,排卵期 (周期の中間部の数日間)
卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌がピークに達し、子宮内膜が充分に厚くなると、脳下垂体からの卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌は止まり、黄体形成ホルモン(LH)の分泌が始まります。これが成熟した卵胞を刺激して排卵が起こります。
4,黄体期 (周期後半の約2週間)
排卵後、抜け殻の卵胞は委縮して、黄色い脂肪が充満した「黄体」に変化します。
黄体から分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)は、子宮内膜にある分泌腺の働きを活発にして、受精卵を着床、養育させる環境を整えます。


このように、月経期・卵胞期・排卵期・黄体期の4期を一周期として、月経サイクルはまわっているのです。



理想の生理

■周期
 通常25~35日が一般的な生理周期といわれています。
 中でも最も理想的な周期は28日ですが、生理周期はストレスや体調不良などに左右され やすいので、前回の周期と比べて3日程度の差であればとくに問題ありません。

■日数
 一般的には4~5日間で終わるケースが多くみられますが、3~7日の範囲内であればと くに問題ありません。
 2~3日目をピークに出血量が減少し、また血塊がないのが理想です。

■出血量
 出血量は20~120mlと幅があり平均50ml位です。
 2~3日目以外でも極端に出血量が多く、貧血を起こしてしまうような状態であれば、何 らかの異常があると考えられます。



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